行政機関で殺処分されるはずだった子犬・子猫・成犬・成猫たちの里親募集活動を行ったり、
野良になってしまった動物を悲惨な環境から救い、動物と人間の絆を結び直す仕事です。
「動物愛護センター」と聞いて、何を思い浮かびますか?
犬を保護し、守るのももちろん仕事ですが、悲しい事ですが殺処分を行っているのも現実です。
目を背けたくなる光景が毎日繰り広げられています。
しかし、それ以上に、譲渡会などを通じ命を救う事も出来るのです。
命を救う仕事でもあるんですよ。
仕事内容
動物愛護センターでは、殺処分だけでなく、
捨てられた犬や猫の保護、保育なども行います。
犬舎の清掃や排せつ物の処理などの雑用が主な仕事です。
アルバイトの場合は、お世話を行う補助になりますので、
基本的に動物と触れ合える時間はありません。
掃除や洗濯、電話応対が主な仕事になります。
動きっぱなしの為、とても体力が必要になります。
動物愛護の普及事業も行っています。
動物を飼育している飼い主に対しての指導や管理状況を調べたり、
また虐待などを行っていないかどうかをチェックします。
病気や怪我を負っている動物も運ばれてきますので、獣医と共に治療にもあたります。
「譲渡会」といって動物を新しい飼い主さんと結びつけるイベントも積極的に行います!
またしつけ教室、しつけ相談なども行っています。
動物愛護施設では、動物を殺すだけでなく、
動物と人間の共存についての普及事業にも力を入れています。
殺処分だけでなく、きちんと動物を愛する人が、毎日責任感を負いながら働いています。
東日本大震災などの震災で被災したペットの保護や
新しい飼い主さんへの譲渡なども行っているんです。
どうやったらなれるの?
民間団体の動物愛護団体でボランティアとして働くという方法もありますし、
市民団体では正職員を募集している場合もあります。
また、公務員として保健所に勤務するという選択肢もありますが、
保健所で勤務したい場合は公務員試験に合格する必要があります。
また、保健所を希望しても必ず通るわけではありません。
給料は、ボランティアの場合は当たり前ですが無償です。
市民団体の正職員では月収15万円~20万円程度が多いようです。
正社員で働きたい場合は、募集している市民団体を探すのが手っ取り早いでしょう。
必要な資格はあるの?
愛護センターで働くにあたって、必ず必要な資格はありません。
犬と猫を大事に思う気持ちがあれば大丈夫です。
しかし、動物の保護を行うために移動したり、たくさんの動物を連れて移動する事もありますので
普通自動車免許を持っておくことをオススメします。
必須な資格はありませんが、取得しておけば就職や転職、仕事に有利な資格はありますので、
何か一つは持っておくと良いでしょう。
・動物看護師
獣医師の補助を出来る看護師の資格を持っていれば、
怪我や病気の動物がいる場合、役に立つことが出来るでしょう。
また、感染症の予防や病気の予防などにも、自分の知識を生かせるでしょう。
・トリマー
保護した動物の中には、飼育放棄され毛がボサボサになっている子もいます。
そんな子を綺麗にできるトリマーの資格を持っていれば、何かと便利でしょう。
トリマーによって綺麗に整えられると、里親が見つかる可能性も高くなります。
・犬の訓練士、ドッグトレーナー
犬のしつけを行うプロフェッショナルです。
しつけ教室やしつけ相談を行う団体やセンターもありますので
自分の力を発揮できるでしょう。
・パソコン関係の資格
意外かもしれませんが、事務作業もたくさんあります。
その為、タイピングの速さやパソコンの知識も必要になってきます。
また電話応対やメール問い合わせの作業も行う事もあります。
やりがい
自分が保護した動物が元気になったり、また新しい家族と出会った時は
非常にやりがいを感じます。
また、しつけ教室や譲渡会などで人々の笑顔を見た時は嬉しく思えます。
確かに、排泄物の処理など非常にきつい仕事もあります。
綺麗な仕事ではないので、犬や猫が好きなだけでは
けして続けられる事は出来ないでしょう。
ただその分、自分は動物のために働いているという実感は
毎日できるので、やりがいは常に感じられる仕事でしょう。
向いている人
市の保健所以外では、ボランティア団体や市民団体での勤務になるので
儲けたい!たくさんお金を稼ぎたい!など、
お金欲しさにペット業界に入る人には、向いていないでしょう。
また、毎日のように犬や猫の死を目の当たりにします。
可愛い犬や、自分が愛情持ってお世話している動物が、当たり前のように死んでしまうのです。
それに耐えられるメンタルや心の強さが必要になります。
可愛い動物に囲まれるお仕事だと思い働いてみると、
想像と全く違っていた!と辞めてしまう人も多いとか。
飼い主さんと楽しそうに散歩をしている犬、とてもかわいいですよね。
幸せそうに眠る猫、とても癒されます。
しかし一方で、檻の中で寂しく悲しく、つらい思いをしている動物がいる事も確かです。
ただ死を待つのみ…そんな悲しい動物を作ったのは、我々人間なんです。

「ペットワークス.jp」編集部です。ペット業界のお仕事情報を日々発信します。求職者、転職者、専門学生の皆さんのお役に立つ媒体にしていきたいと考えています。