獣医師

【2025年度版】獣医学を学べる大学について徹底解説

投稿日:

日本国内で獣医学科を設置している大学は、国公立および私立を合わせて17校存在します。​これらの大学では、動物の健康と福祉を守る専門家の育成を目的とし、獣医学の基礎から応用まで幅広い教育が行われています。​獣医学科の定員は各大学で異なりますが、一般的には1学年あたり30名から50名程度で、全国での総定員は約1,000名とされています。​このような少人数制により、学生一人ひとりに対するきめ細やかな指導が可能となっています。​

獣医学科の卒業生は、動物病院での臨床獣医師としての勤務をはじめ、製薬会社や食品関連企業での研究開発、公務員としての動物衛生業務、さらには大学や研究機関での教育・研究職など、多岐にわたる進路を選択しています。​特に近年では、動物の健康管理だけでなく、人と動物の共生や公衆衛生の観点からも獣医師の役割が注目されており、社会的な需要が高まっています。​

獣医学科への入学を目指す受験生にとっては、各大学の入試科目や配点、過去の入試傾向を十分に把握し、計画的な学習を進めることが重要です。​また、各大学のカリキュラムや研究施設、附属動物病院の有無なども進学先を選ぶ際の重要なポイントとなります。​将来的に動物の医療や福祉に貢献したいと考える方は、これらの情報を参考に、自身の目標に合った大学を選択すると良いでしょう。



北海道・東北地方

北海道大学(北海道札幌市)
日本最北の獣医学部を有し、広大なキャンパスと最先端の研究施設を備えています。動物医療だけでなく、野生動物の保護や環境保全にも力を入れており、国際的な研究交流も盛んです。​

岩手大学(岩手県盛岡市)
地域に根ざした教育を行い、家畜やペットの診療技術だけでなく、農業との連携を重視したカリキュラムが特徴です。地元の畜産業との協力体制も整っています。​

帯広畜産大学(北海道帯広市)
畜産業が盛んな十勝地方に位置し、家畜の生産や管理に関する実践的な教育が行われています。農場実習やフィールドワークを通じて、現場での対応力を養います。​


関東・中部地方

東京大学(東京都文京区)
日本を代表する総合大学で、獣医学科では基礎研究から臨床応用まで幅広い分野を網羅しています。​高度な研究設備と優れた教授陣のもと、最先端の獣医学を学ぶことができます。​

日本大学(東京都世田谷区)
私立大学としては最大規模の獣医学科を有し、臨床実習や研究活動が充実しています。​動物病院を併設しており、実践的なスキルを身につけることが可能です。​

岐阜大学(岐阜県岐阜市)
中部地方の中核的な獣医学教育機関であり、地域の動物医療に貢献しています。​産業動物から伴侶動物まで幅広い分野をカバーし、実践的な教育が行われています。​


近畿・中国・四国地方

大阪府立大学(大阪府堺市)
都市型大学として、都市部での動物医療やペット産業に対応した教育を提供しています。​臨床実習や地域連携活動が盛んで、実務能力の向上が図られています。​

鳥取大学(鳥取県鳥取市)
中国地方唯一の獣医学科を持ち、地域の獣医療や公衆衛生に貢献しています。​少人数制の教育が特徴で、学生一人ひとりに対する指導が行き届いています。​

山口大学(山口県山口市)
動物の健康管理だけでなく、食品安全や環境衛生にも焦点を当てた教育を展開しています。​地域社会との連携を重視し、実践的なスキルを養成します。​

宮崎大学(宮崎県宮崎市)
九州地方の農業・畜産業と密接に関わりながら、獣医学教育を行っています。​家畜の生産管理や疾病予防に関する研究が盛んです。​


九州・沖縄地方

鹿児島大学(鹿児島県鹿児島市)
南九州の畜産業を支える獣医学教育機関として、家畜の健康管理や生産性向上に貢献しています。​地域密着型の教育が特徴です。​

九州大学(福岡県福岡市)
九州を代表する総合大学で、獣医学科では高度な研究と教育が行われています。​国際的な研究ネットワークを活用し、先進的な獣医学の知識を習得できます。​


私立大学

酪農学園大学(北海道江別市)
私立大学としては珍しく、獣医学科を設置しています。​農業や畜産業との連携が強く、実践的な教育が特徴です。​

北里大学(青森県十和田市)
医療系総合大学として、獣医学科では動物医療の最前線で活躍できる人材を育成しています。​臨床実習や研究活動が充実しています。​

麻布大学(神奈川県相模原市)
関東地方の私立大学で、獣医学科は高い評価を受けています。​動物病院を併設し、実践的な教育が行われています。​

日本獣医生命科学大学(東京都武蔵野市)
獣医学と生命科学を融合した教育を提供しており、基礎研究から臨床応用まで幅広い分野を学ぶことができます。

岡山理科大学(岡山県岡山市)
2018年に開設された比較的新しい獣医学部ですが、最新の教育設備や臨床施設を備え、急速に注目を集めています。地域社会との連携を重視し、動物医療だけでなく、公衆衛生や環境保全に関する教育にも力を入れています。今後の発展が期待される大学のひとつです。


日本の獣医学教育の現状と進路の展望

日本における獣医学科は、全国でわずか17校と非常に限られており、毎年の入学定員は約1,000名程度と狭き門です。これは、獣医師の国家資格に必要なカリキュラムが高度かつ専門的であるため、質の高い教育を少人数で行う必要があるからです。

また、獣医学科を卒業後は国家試験に合格することで「獣医師」としての資格を取得できます。2023年度の獣医師国家試験の合格率は約77.4%(※農林水産省発表)と高く、いかに高度な専門知識と技術が求められているかが分かります。

進路としては、動物病院勤務をはじめ、製薬企業、食品検査、動物園や水族館、地方自治体の動物保健衛生部門、大学・研究機関など非常に多岐に渡ります。近年では「ワンヘルス(One Health)」の考え方に基づき、人間と動物、そして環境の健康を統合的に守る存在として、獣医師の社会的な役割も広がりを見せています。


まとめ:目指すべき進路としての獣医学科

獣医学科は、動物の命を守るという明確な使命感を持ち、学術・臨床・倫理のすべてにおいて高い水準の学びを必要とする学部です。全国で設置されている17大学はいずれも特色があり、将来的なキャリアや興味分野に応じた選択が求められます。

動物が好き、命に寄り添う仕事がしたい、人と動物の架け橋になりたい──そんな思いを持つ方にとって、獣医学科は大変意義深い進路となるでしょう。進学を検討されている方は、各大学のオープンキャンパスや入試情報を随時チェックし、自分に最も合った学びの環境を見つけてください。

adsense

adsense

-獣医師

Copyright© ペットワークス , 2025 AllRights Reserved.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。