ブリーダー

ブリーダーの現状と将来性

投稿日:2019年6月4日 更新日:

ペットが好き、より良い血統の輩出に取り組みたい、子犬子猫に囲まれ仕事をしたいなど様々な想いからブリーダーという職業を将来の選択肢に考える方もいるでしょう。なかなか実情の見えにくい職業であるブリーダーの現状と将来性についてご紹介させていただきます。

■多くのブリーダーが抱える現状の課題

ブリーダーという職業のイメージは?と聞かれ、多くの方はネガティブな言葉が浮かぶでしょう。ペット業界関係者はもちろんのこと、そうでない方、ペットを飼っていない方でも同様です。

なぜ一職業であるブリーダーがここまでネガティブなイメージを持たれているかというと、ニュースを通じて発信される内容があまりに悲しいものばかりだからです。

現状多くのブリーダーは

・多頭飼育

・経営難

・ペットの高齢化

・ブリーダー自身の高齢化

などの問題を抱えています。この10年で廃業するブリーダーも急増し今やブリーダーであると名乗ることさえ躊躇するほどです。

ブリーダーがなぜこのような状況に陥っているのでしょうか?

その理由は

・ペットの取引価格の下落

・飼育頭数の減少

・ペットの高齢化

が関係しています。ブリーダーは自身で繁殖した犬猫を売買することで収益を得て、犬舎、猫舎を運営します。犬舎、猫舎の運営には

・餌代

・医療費

・人件費

・施設維持費(家賃、光熱費等)

様々な費用がかかります。犬一匹を年間で飼育するだけでも10~20万円は必要です。犬舎では数十頭もの犬を飼育することも珍しくなく、毎月必要な費用は想像以上です。

しかし子犬子猫の売買費用が下落するということは、ブリーダーにとって途端に経営難に陥ることを意味しています。費用が不足すればペットに健康的な生活をさせることも難しくなります。

子犬子猫の取引価格が高騰すればますます購入希望者の数が減るでしょう。かといって安価な取引ではブリーダーの経営が成り立ちません。なかなか解決策の見つからない難しい問題が山積しています。

■ブリーダーが仕事として成り立った時代と現在

今から20年ほど前に、ペット業界は一兆円産業とも言われた最大のペットブームがまきこりました。当時はチワワ、ダックスといった人気犬種がペットショップに登場し、それまでの日本犬が主流だった日本の家庭に小型室内犬飼育が一斉に広まりました。

当時はペットショップがブリーダーから子犬、子猫を仕入れる際は1頭5~10万円と高額でした。もちろん血統証付きであることも当然とされ、ブリーダーの存在がペット業界にとってかかせないものでした。

当時のブリーダーはより多くの子犬、子猫を輩出することに熱心になり、人気犬種を出来る限り多く飼育し、ブームのさなかに出産させることを追い求めました。

しかし犬が繁殖可能な年齢は生後3,4歳ごろまでととても短いことが念頭になかったことから、繁殖可能な年齢を超えた犬猫が途端に犬舎にいあふれかえるという事態を招きます。

もちろん犬舎のスペースにも、人員にも、経済面でも限りがありますから、出産可能な犬猫を新たに受け入れることも出来ず、気が付けば高齢の犬猫が犬舎にあふれかえります。出産という収入減を立たれたブリーダーは餌代や医療費のかさむ一方の犬猫を前に経営難に陥るのです。

これが現在です。

ペットブームをきっかけに一気にブリーダー開業者が増えたものの、知識も経験もないなかで安易に買い揃えた犬猫が今や多頭飼育を招いているのです。

また現在は動物愛護法の制定もあり、犬猫の飼育には厳しい罰則も適用されます。社会の目も以前に比べ厳しさを増しています。

以前に比べブリーダーは簡単に収入を得られる職業ではなくなっています。

その上、たとえ犬猫に多大な愛情をもっている、熱意をもって繁殖に取り組みたいと考えている場合でも成功する可能性は少ない仕事であることを知っておきましょう。

■ブリーダー業の将来性

海外では犬猫のブリーダーは一職業として確立されています。欧米では日本のようにペットショップから犬猫を購入するという文化がないので、購入を希望する際は飼い主とブリーダーとで直接交渉をします。ブリーダーから購入する犬猫 は当然高額です。

ブリーダーが直接販売することで当然利益は大きいものの、日本同様に繁殖適齢期をすぎた犬猫の飼育という課題は残っています。

この数年で日本でも徐々にネットやSNSを通じてブリーダーが直接飼い主に販売する仕組みが構築されつつあり、海外の仕組みに近づいてます。

ブリーダー自身のペットへの意識にも変化が現れ、犬猫の適正飼育に取り組む方も増えています。

これからは以前のように無暗に流行を追いかけ、過剰な頭数の飼育をしたり、無計画な繁殖に取り組むのではなく、大切に育て、ポリシーを持った繁殖に取り組むことがブリーダーとしての絶対条件になるでしょう。

その上で、子犬子猫の付加価値は高まり、購入希望者も一定の覚悟をもって犬猫を家族に迎えるようになるでしょう。時間はかかるものの、今後ペットを取り巻く環境が徐々に変化するよう取り組んでゆきましょう。

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