ブリーダー

ブリーダーの仕事内容

投稿日:2019年5月30日 更新日:

ペットに携わる仕事で最も有名な仕事と言えばブリーダーでしょう。ブリーダーはペット業界にとって欠かせない存在です。しかしなかなかその仕事の内情を知る機会がない上に、ニュースで耳にする情報は目をそむけたくなるものばかりです。ブリーダーの仕事内容を正しく理解することで新たな可能性を見つけてゆきましょう。

■ブリーダーの主な仕事内容

ブリーダーの仕事は子犬、子猫、小動物など動物の繁殖です。ただ単に繁殖をするだけではなく、より良質な血統、気質、体質の受け継ぎを目的として取り組むことが重要です。ブリーダーが繁殖した子犬や子猫はペットショップを通じて新しい飼い主の元へわたります。

またブリーダーはよりよい血統の輩出、存続に向けた取り組みも重要な役割です。そのためにはドッグショーへの参加や専門分野に関する情報収集もかかせません。

犬猫の繁殖の場合「犬舎」「猫舎」と呼ばれる施設を運営します。

日々の仕事は

・散歩、運動

・清掃

・給仕

・施設の清掃

・お手入れ(シャンプーやブラッシング、爪切り等)

・消耗品の購入、補充

・ペットショップとの商談や飼い主への直接販売時の接客応対

などです。犬舎、猫舎の運営には休日がなく常に動物の健康を考え日々の仕事に取り組まなければなりません。

十分な環境、設備、資金、人員の確保が必須です。

■販売も重要な仕事の1つ

ブリーダーにとって自身が繁殖した子犬、子猫の販売も重要な仕事の1つです。

この販売で得られる収益で今後の犬舎、猫舎の運営資金や自身の生活費を捻出します。

販売を行うためには、

事前に自治体に届け出をし「動物取扱業」「販売」の許認可を得る必要があります。

この許認可の取得には各自治体に取得条件が決められています。

販売方法は

①ペットショップへ販売をする

②ペット専門オークションへ参加する

③ネット等と活用し飼い主へ直接販売をする

という選択肢があります。①②の場合、専門家同士の取引となるので、開業間もないブリーダーでもスムーズに取引を進めることが出来ます。ただ取引価格は「仕入れ値」となることは覚悟しておかなければなりません。ペットショップの店頭表示価格に比べ大幅に下回ることを理解しておきましょう。

また流行や季節によって取引価格が変動すること、子犬子猫の健康状態によっては取引不成立となることも踏まえ取引に望む必要があります。

③は近年主流になりつつある方法です。HPや専門サイト、SNSを通じてブリーダーが自身の犬舎、猫舎の出産情報を宣伝し、飼い主へ直接販売をする方法です。仲介業者であるペットショップを挟まないので、利益は大幅に増えるというメリットがあります。しかし反面、飼い主への

・飼育方法の指導

・販売後のアフターフォロー

・健康状態の告知

など様々な責任がブリーダー自身にい生じることになることを理解しておく必要があります。

現状、犬猫飼育頭数は一時期に比べ減少傾向にあります。生体販売をするペットショップも軒数が減少する一方です。反面で子犬、子猫の販売価格は上昇傾向にあります。高額な価格で売買される犬猫にはこれまで以上に厳しい健康管理や血統、気質の管理が求められています。

繁殖においては先天性疾患を持ち生まれる場合も少なくありません。このような場合、売買には不向きですからブリーダーのもとで生涯飼育が必要になります。

安易に参入できる仕事ではありますが、その背景にはブリーダーとしての知識や経験、人脈など様々な要件が求められることを理解する必要があります。


■ブリーダーになる前に考えておくべきこと

ペットが好きだから、愛犬の血統を受け継ぎたいから、よりよい血統を受け継がせたいからなどブリーダーを開業する理由は様々です。

多くの方はペットへの愛情がきっかけになっています。

しかしニュースで目にするブリーダーの姿は「悪」という言葉がたびたびつきまといます。

なぜこのような結末に至ってしまうのか?

それは犬猫の繁殖適齢期間はわずか2,3年という短い期間だからです。平均寿命が10年を超える中で、このわずかな期間に繁殖し、収益を上げることを追い求めると、当然破綻が目の前にあります。

犬猫を飼育するという事は

・食費

・医療費

・消耗品

・人件費

・施設維持費(家賃など)

・水道、光熱費

が最低限必要です。高齢になれば医療費はかさむ一方でしょう。繁殖を前提に飼い始めた犬猫は3,4歳を目途に繁殖に不向きになります。その後の生涯は出費ばかりが続くのですから、この費用の工面をどうするのか?事前に考えておく必要があります。安易に飼育頭数を増やすと、一時的には大きな収益を得ることも出来ますが、その後には高額な飼育費用の工面という問題待ち構えています。

近年、ブリーダーに向けられる社会の目は厳しくなる一方です。この流れは当然なものですが、専門家である以上、一般家庭よりもより精度の高い飼育管理が求められることを受け止め、開業を検討しましょう。


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