動物看護師になるために必要とされる学歴はどこまでなのでしょうか?
動物看護師になるための資格は必ずしも必要なのでしょうか?
動物看護師になって多くの命を救いたい、手助けをしたいという気持ちだけ必要なのでしょうか?
今現在、専門学校や大学で動物看護学を学び専門的知識を身につけ「動物認定看護師」の資格を取得してからの就職が有利であることは分かっています。
高校卒業は必須?
一般的にどの企業においても正社員での雇用は「高卒以上」「18歳以上」という求人を多く見ると思います。その為、高校卒業という最終学歴は必須だといえるでしょう。
高校卒業後は専門学校や大学に進む方が有利?
高校を卒業後は、動物看護師を目指す為の専門学校や大学に進み動物看護学や専門的知識を学んでから就職した方が有利です。2012年以降、動物認定看護師の試験資格を得られるのも「動物看護師認定統一機構」が推奨しているコアカリキュラムを学べる教育機関で学び一定の単位を取得しないと「動物認定看護師」の受験資格は得られません。
就職率を上げる為にも「動物認定看護師」の資格は取得しておいた方が有利です。
動物認定看護師資格以外にも各教育機関によって取得できる資格は様々です。学校・通信教育など独自の資格やカリキュラムではありますが「トリマ-」「愛玩動物飼養管理士」「ドッグトレーナー」「ペットシッター」「動物取扱責任者」などの資格も取得しておいた方が何かと有利だといえるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?動物看護師になるための最終学歴について理解していただけたでしょうか?
動物看護師として動物病院で働く為には高校卒業は必須ですが、獣医師とは違い国家資格、公的資格では無いため、「動物看護師資格」は必ずしも必須ではないのが現状です。その為「学歴不問」「専門学校卒業していなくても可」という求人を出している動物病院は多く存在します。
動物看護師として資格がない人でも動物病院で働くことは案外簡単なのかも知れません。
しかしこれから先は「動物看護師認定統一機構」の設立により、バラバラだった民間の資格が1つにまとまり「動物看護師」に求められるスキルや価値は上がり「学歴不問」の求人に対して採用する側も何らかしらの動きが出てくるかも知れません。
動物看護師を目指す人のほとんどが、どんな動物に対しても愛情が人一倍あるでしょう。「動物が好き」「動物と接する仕事がしたい」「動物の命を救う手助けがしたい」という動機は間違いではありません。しかし楽しい事ばかりでは無いことだけは忘れず覚えていてもらいたいと思います。
動物を助けられなかった時の辛さや、最愛のペットを亡くした飼い主を見るときの悲しみや苦しみは非常に自分自身の負い目として重く心にのしかかります。動物看護師として長く勤める間にたくさんの動物の死を目の当たりにしてしまうかもしれません。それでも決して動物の死に慣れてしまってはいけないのです。
動物看護師として身につけなければならない事や、動物看護師として専門的知識や求められることはたくさんあります。獣医師の診療をサポートするに業務ばかりではありません。病院経営や受付での対応業務、清掃や入院患者(動物)のお世話、院内で使う医療器具、薬品の在庫管理に携わることもあります。看護師業務以外にも、美容室が併設されている動物病院ではトリマー資格など、動物看護師兼トリマーとして活躍している人も多く存在します。
トリマー資格は、トリミングに力を入れている動物病院では優先して就職できることもあるので動物のトリミングに興味がある人は取得しておくと就職に有利な場合もあります。
ある程度の専門的知識は専門学校や大学で学ぶ事ができますし、専門学校に通いながら実際の現場を見て実習など体験する事もできます。学校では学べない事も実習というカリキュラムを使い実際に現場での業務に携わり取り組めることでより多くの事を学べることは、就職した後に自分自身のスキルとなり役に立つでしょう。
動物病院での業務は非常に過酷です。体力や忍耐力、心のメンタル面で強くないと長くは続かない仕事です。そして院内でのチームワークは必須です。より働きやすい環境にするには、同じ現場で働く人との関わり、獣医師や他の動物看護師との連携プレー、良好な対人関係を作り上げる事も、動物看護師を続けていける大事な要因の一つです。一人では何の力も発揮できないと思っても過言ではありません。
毎日が同じ事の繰り返しではありません。
是非、自分なりにやりがいを見つけ。目標を持ち、楽しく、動物看護師としての知識やマナーを身につけ日々スキルアップしながら動物の命を救う獣医師の手助けができる、苦しむ動物や飼い主に最高の動物医療を提供できる動物看護師を目指して欲しいと思います。
専門学校や大学、実際に就職してからでも日々、学んだ事は私生活でも必ず役に立つでしょう。

元動物看護師。20歳の時に、近くの動物病院へ動物看護師として就職。それから20年、動物病院でチーフ看護師をしていました。2015年3月、出産を気に、退職。現在は、子育てをしながら、新人看護師のためになる記事を執筆中。そして現在、10歳のシーズ、13歳のアメショを飼ってます。