動物看護師として働くうえで、労働時間は平均、どれくらいなのでしょうか?
また休暇はしっかり取れるのでしょうか?
勤務する動物病院によって労働時間や休暇の取り方などは様々です。入社したての頃は環境に慣れることから始まり日々、覚えなくてはならない事だらけで毎日が、激務と感じる事は多々あります。
今回は動物看護師の労働時間や休暇について体験談を交えながらお話したいと思います。
平均労働時間は?
一般的に法律で定められている「労働基準法」とは?
労働基準法とは、使用者(雇用者)と労働者が結ぶ労働条件として最低基準を定められた法律です。
動物病院での平均労働時間はどれくらいでしょうか?
私が勤務していた動物病院は二交代制で「早番」「遅番」というシフトでした。
おおよその流れは・・
早番:診療開始30分前に出勤→入院患者のお世話や掃除、入院患者治療の補助、外来診療に使う器具の準備。
遅番:診療開始10分前出勤→外来受付の準備や待合室等の掃除や入院患者治療の補助など。
業務終了時間も帰宅時間もそれぞれ異なります。
早番:診療終了の30分前
遅番:診療終了時間と同時
上記の勤務体制を均等に振り分けてシフトを決めていました。休憩時間も1時間しっかり取れるようにしていましたが、外来が多い場合は、診療の進行具合や患者数を見て交代で休憩を取れるように人数調整しながらスタッフの休憩時間を確保していました。
しかし緊急の手術や急患などで休憩を取れない事も多々あります。
平均的に見ていくと、ほとんどの動物病院が平均8時間から9時間。休憩が1時間から1時間半の動物病院が多いといえます。その労働時間を超えると「労働基準法」の規則に反してしまうからでしょう。
休暇はどれくらい取得できる?
勤務する動物病院などで異なります。土日、祝日が休診日として設けている動物病院は休診日と同じ休暇が取れるでしょう。但し、生き物を扱う職業であることを忘れてはいけません。入院施設がある動物病院であれば、入院患者がいる限り休診日関係なく治療やお世話をしなければ命に関わります。
休診日を設けている動物病院では、休診日当番として獣医師、動物看護師数名で休診日の治療にあたっています。
私の勤務していた動物病院も休診日を設けていたので、月ごとに当番で獣医師1名、動物看護師1名でシフトを組んでいました。外来は無いため入院患者の治療や診療中にできない雑用などをこなしていました。
休暇については勤務する動物病院の勤務体制で大きく変わります。
休暇や有給を上手に使って休みを確保!
動物病院でも一般の企業と同じように週休二日制度を取り入れている動物病院もありますし、休診日を設けていない病院では交代制で休暇を取るなど工夫がされています。
有給休暇についても勤務年数によって違いはあります。動物病院によっては月に消費できる有休が決まっていたり比較的、自由に有休を取れる病院と様々です。
私が勤務していた動物病院では入社1年目で有給休暇が年間5日。最大上限が年間20日と決められていました。
勤務年数が長くなっても最大20日に達した場合、それ以上増えません。
最大上限の年間20日の有給休暇を自由に取ることができました。前回お話した雇用形態の規則で忌引きなどの日数が短い為、冠婚葬祭に有給休暇を利用したり、病欠などで長期療養が必要な場合に利用したりと使い方はそれぞれ違いました。
休暇や有給休暇を上手く利用してしっかり休む事も、動物看護師として長く継続できる秘訣だと言っても過言ではありません。
しかし休暇については今現在、有給休暇を設けていない動物病院も多く存在します。
しっかり休暇を取りたい場合は、予め休暇・有給休暇の有無を調べておく必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
「激務をこなした後は、しっかり休む!! 長く動物看護師を続けられる秘訣」について少しでも参考になったでしょうか?
動物看護師の仕事は、想像を遙かに超える激務で心身共に疲れます。
その中でやりがいを見つけ、休暇は休暇でしっかりと休む、休める環境を整えONとOFFの切り替えが出来る事も継続できる秘訣だと私は思います。
私が入社したての頃は、休暇中も仕事の事を考えたり入院している患者の心配をしていました。
それでは中々、仕事とプライベートのONとOFFの切り替えができず小さなミスを繰り返していたのを思い出します。その小さなミスが大きなミスに繋がらないようにと考えるだけで空回りしていました。先輩看護師から「1日何もせず寝てみたら?」と言われ、丸1日外出もせず自宅で何も考えず、ただひたすら寝ていました。
単純ですが、それがきっかけで頭の中のONとOFFの切り替えが出来たように思え仕事にも向き合えるようになりました。私の場合、疲れたたら「ひたすら寝る」方法が合っていたのかもしれませんね。
ONとOFFの切り替え方は人それぞれです。没頭できる趣味がある人は趣味に没頭するのも良いかもしれません。
「自分なりの切り替え方」を見つけてください。

元動物看護師。20歳の時に、近くの動物病院へ動物看護師として就職。それから20年、動物病院でチーフ看護師をしていました。2015年3月、出産を気に、退職。現在は、子育てをしながら、新人看護師のためになる記事を執筆中。そして現在、10歳のシーズ、13歳のアメショを飼ってます。