ドッグトレーナーの資格は全て民間団体の認定資格です。そのため多くの団体が独自の認定制度に基づき資格を発行しています。
ただその中でもJKCの認定する訓練士資格は国内共通の基準で審査される最高峰の資格制度です。
ここではJKCの認定資格に関して詳しくご説明させていただきます。
■JKCの定める訓練士資格
JKCでは訓練士、トリマーに独自の認定資格を発行しています。JKCは国内最大規模の血統証発行団体ですから、この団体の認定資格は国内のペット関連サービスにおける基準値になっています。
訓練士資格では
・家庭犬訓練試験(CD)
・警備犬訓練試験(GD)
・FCI国際訓練試験(IPO)
・同伴犬訓練試験(BH)
・オビディエンス試験(OB)
があります。全ての試験に合格をするとパートナーとなった犬の血統証にも認定証が付与される仕組みです。この試験を合格するためには相当な訓練と知識が必要です。
ただ難易度の高い試験ですが、その分取得後の業界内での評価は高くなります。
専門学校の中にはJKC認定校があり、在学中に十分な試験対策の授業を受けることが出来る学校もあります。その場合、受験要項にある18歳を迎えるタイミングに合わせカリキュラムを組み、試験合格を目指します。
JKCでは訓練競技会も全国各地で開催していて、それぞれの訓練士が日ごろの成果を披露する場を設けています。競技会には一般参加者も観覧が可能なのでぜひ足を運んでみましょう。
JKCの資格が如何に難易度が高く、取得には相当な知識と経験が求められることが周知されているからこそ、専門学校卒業の時点で資格を保有しているとその後の就職に多いに役立てることが出来ます。
■JKCの定める訓練士資格を取得する方法
訓練士資格を取得するためには下記の要件を満たす必要があります。
①年齢満18歳以上
②2年以上のJKCクラブ会員歴があること
③入会以降に指導手として受験した訓練試験で、10頭以上の犬を合格させた者。(10頭は異なった犬で、少なくともそのうち5頭はCD I 以外の合格犬であることが必要です。また、合格後の登録が必須
つまりこの要件を満たすことが出来ていれば専門学校卒でも独学でも構わないのです。JKCの資格は国内で最も知名度があり、高く評価されている資格です。民間団体の認定資格ではあるものの、ペット業界の共通基準ともいえるほどです。
将来独立開業をしたい、ドッグトレーナーとして自身の知識や実力を明確に表したいという場合はぜひ取得を目指しましょう。
またこの資格にはいくつかのステージがあり、実力の向上と共にステップアップを目指すことも出来ます。最高位の資格を保有することでドッグトレーナーとして十分な評価と活躍の場を得ることが出来るでしょう。
もちろん資格試験にあたって不安を感じることもあるでしょう。資格試験は全国各地で開催されています。ぜひ最寄の開催情報を確認の上見学に足を運んでみましょう。
■JKCの定める訓練士資格を取得するメリット
今やペットに関する資格は100種以上もあると言われています。様々な内容の資格制度が出来、有資格者も大勢います。例えば通信講座で取得した人、専門学校へ2年通い取得した人、1日の座学だけで取得できる資格もあります。
あまりに多用化したことで、ペットに関する資格を保有していることが特別な意味を持たなくなってしまっているという現実もあります。
仕事としてプロとして資格を保有することで一愛犬家として保有をしていることの境目が曖昧になってしまっているのです。このような状況下では就職活動や独立開業に際して自分の経験や知識を十分に相手に伝えることが出来ません。
せっかく長い時間と努力をして手に入れた経験や知識ですから資格という制度を生かして周囲にアピールをすることはとても意味のあることです。
JKCの認定資格は取得までの道のりが長く、難易度も高い制度です。決して知識だけでは合格することはできず、列記とした実技での実力も求められます。でもだからこそ意味を持つと理解しぜひ前向きに挑戦をしましょう。
この資格制度はその難易度の高さから一度の受験では合格できず、数回受験することも珍しいことではありません。資格が高度になればなるほど何度もチャレンジして数年かけて取得する制度です。
ドッグトレーナーとして活躍をする中でライフワークとして長い目で目標意識を持ち、取り組むと仕事へのやりがいにもなりおすすめです。
JKCではより詳しい情報をホームページで随時更新しています。競技会やドッグショー、イベントなども多種開催されているのでぜひ最寄のクラブチームの情報をご確認くださいませ。

ペット業界キャリア25年以上。生体販売、トリミング、トレーニングと幅広い経験があり、国内最大手のペット関連企業本部企画業務を10年担当。ペット関連雑誌、サイトへの執筆実績も多数。資格は、トリマー、トレーナー、アロマセラピスト他、幅広く保有。現在は、ペット業界の求職者に向け執筆活動中。