★動物看護師としてのやりがいってどんなこと?★
動物病院に就職する前や動物看護師として勤務しながら一度は疑問に思う事ありませんか?
今回は「動物看護師としてのやりがい」についてお話します。
やりがいに関しては個人個人でとらえ方や、感じ方は様々です。
例えば・・
●動物と触れ合うことができる
●動物の命を救う手助けができる
●専門的知識を学べる
●自分自身のスキルアップができる
●人とのコミュニケーションが上手くなる
●人間関係を学べる
●同じ方向性に向かっている仲間ができる
簡単に並べるとこんな感じでしょうか。日々、業務をこなしていく内に「やりがい」という言葉が浮かんでくると物では無いか?と思います。誰でもやりたい仕事に就けるわけではありませんし、やりたい事をなかなか見つけられない人もいます。
次に日々の業務をこなす中で動物看護師として最も大きく育っていく3つの「やりがい」についてお話をします。
命の重さに向き合う責任の重さ(責任感が芽生える)
動物病院とはいえ「命」を預かる場所です。動物病院には様々な病気に苦しむ動物がたくさん来ます。動物病院に病気で苦しむペットを連れてくるのは飼い主です。動物にとって治療してもらえる場所ですが動物にはわかりません。動物も飼い主も不安一杯の気持ちで来院するでしょう。その不安を和らげてあげれるのが私たち動物看護師の役目です。そして獣医師と一緒に苦しむ動物を助ける手助けができるのも動物看護師です。苦しむ動物、不安な飼い主と正面から向き合い「命」の尊さを学びます。時には手を尽くしても助けられない命はたくさんあります。辛く、落ち込んでしまうこともあるでしょう。飼い主の思いに応えれた時、最愛のペットの「命」を託されその動物が元気になっていく姿や飼い主の笑顔を見たときに、「やりがい」を感じ自分自身にも「動物看護師としての責任感」「大人としての責任感」を得ることができるでしょう。
日々、業務の中での経験や実践を通じて多くのことを学べること
看護師になりたての頃は日常の業務に追われ余裕の無い日が続きます。勤務する動物病院での流れが把握できるようになれば少しずつ他の看護師の動きや獣医師のやり方や癖など分かるようになって診療の流れについていけるようになり「獣医師が次に何をしたいか?」「何を求めているのか?」というように動きの先を読み取れるようになります。
そして動物の病気に対しての知識も身につき症状に合わせて診療に使用する器具や検査の準備が言われなくともできるようになるでしょう。準備した器具が使われた時や、間違っていなかったりとそんなときに動物看護師としての「やりがい」を感じる事がでしょう。しかし症状によっては使えない物もあるので迷った時や不安な時は獣医師に確認してから準備することでミスをしなくても済むと思います。全てにおいて医療現場では常に「確認」は重要です。
学んだ知識や経験を生かし対応できたとき
常に現場では、教科書にも載ってないような状況を目の当たりにすることは多々あります。マニュアル通りには行かないのが命を預かるということなのです。獣医師でもそいう状況に驚いたり困惑したりする事もあるでしょう。専門学校で教えてもらったり聞いたりしていてもいざというときに頭や体がついて行かなくなることもあります。長年勤務している先輩動物看護師も同じです。日々積み重ねる業務の中でありとあらゆる対処方法を学びながら、それを自分のスキルアップに繋げ実際に生かせた時に大きな「やりがい」を感じることができるでしょう。毎日が同じでは無いことを覚えていてください。ここでも大きなミスに繋がらないように「確認業務」は怠ってはいけません。
その他にも動物看護師には観察力が必要とされます。診療の途中で病状が悪化することもありますし、緊急で運ばれてくる動物もいます。即座に現場の状況を把握して動かなければなりません。入院患者(動物)のお世話をするときも「観察力」が鍵となります。入院動物の状態を細かく観察して治療にあたる獣医師に報告しなければ後々、治療の遅れで最悪の場合には命に関わることもたくさんあります。
今はあまり言わないかもしれませんが、どんな職業に就いても「ほう・れん・そう」が大事です!
ほう=報告・れん=連絡・そう=相談
この3つの言葉を頭に入れておくだけでも違います。是非、覚えてもらいたい大事な言葉です。
まとめ
いかがでしたか?
動物看護師としての「やりがい」についてどう感じていただけたでしょうか?
どんな職業でも「やりがい」について感じ方やとらえ方は様々です。何度も大きな壁に遮られてしまうこともたくさんあります。日々こなすことで精一杯の業務に追われながら一つずつ専門的知識を身につけ観察力を磨きながら自分にとっての「やりがい」を見つけていけるでしょう。自分にとっての「やりがい」を見つけそれを達成できた時の喜びはとても大きく今後の自分にとっての原動力になっていきます。

元動物看護師。20歳の時に、近くの動物病院へ動物看護師として就職。それから20年、動物病院でチーフ看護師をしていました。2015年3月、出産を気に、退職。現在は、子育てをしながら、新人看護師のためになる記事を執筆中。そして現在、10歳のシーズ、13歳のアメショを飼ってます。