動物看護師の役割とは、なんでしょう?
一言でいうと動物病院の顔!じゃないでしょうか?!
診療が始まるとまずは受付業務から始まります。飼い主(動物)と一番に顔を合わせるのは動物看護師です。
そして獣医師が診療しやすい環境を整え、動物を助ける手助けができるのも動物看護師の大事な役割です。
★笑顔で始まり笑顔で終わる。★
時には笑顔を隠さないといけない時も・・・。時と場合によって使い分ける事も必要です!
獣医師のサポート
獣医師が診療を行う上で動物看護師は、人で言う「外来の看護師」「臨床検査技師」「薬剤師」をこなします。
診療が始まる前に使う器具の準備や掃除、診察が潤滑に進むようにサポートします。
例えば・・
●下痢が続く→検便や採便の道具準備
●皮膚炎や脱毛などの皮膚病→皮膚の一部を擦りとる道具の準備
●目の診察→眼底を診る機械やライトなどの準備
●四肢の診察→レントゲンの準備
など。
このように診察内容によって使う器具や医療器具が異なります。獣医師によって使う物が変わることもあります。
問診の時点で担当獣医師の先を読み準備できるようになると診療もスムーズにできます。
また、診療しやすいように動物の保定をしたり、病院によって違いますが血液検査や、エコー検査の保定、レントゲンの現像なども動物看護師の大事な役目の一つです。
薬剤の調合
外来で獣医師が処方した薬を正確かつ丁寧に調合するのも動物看護師の役割の一つです。
入院中の患者(動物)に投薬が必要な場合もあります。食事に混ぜたり、直接口の中に投薬したりといった役割も看護師の大事な仕事です。
うまく飲めないと治療結果に繋がるので注意が必要です。主に点滴をしている患者
動物)は点滴の管から薬を入れることができるので投薬が必要なのか?注射なのか?入院カルテを必ずチェックして獣医師の指示に従います。
薬が飲めない状況の場合は(凶暴で噛みついてくる犬や猫、重体で飲めない動物など)獣医師が注射をします。
その時に暴れないように動物が不安にならないように保定をするのも動物看護師の役目です。
入院患者のお世話
入院患者(動物)のお世話は、まず一番に動物の表情を観察し、昨晩からの排泄物の有無や食欲があるか?点滴が止まってないか?などチェックを行い何か異常がある場合は、担当医に伝えます。
ここで重要なのは、入院患者の(動物の)異変に気づくことです。
発見が遅れれば今後の治療に大きく関わってきますし命に関わる場合もあります。
●排泄物のチェック
●食欲の有無
●元気があるか?顔の表情はどうか?
●重症患者(動物)の意識確認
●点滴の残量チェック
●入院患者の処置(保定や投薬、注射、各検査など)
入院施設の掃除をしながら動物と戯れながらでも入院患者の(動物)動きや反応、当日の状態を注意しながら観察することがポイントです。
入院患者のお世話も動物看護師の重要な役割の一つなのです。
ここでも面会に訪れた飼い主と入院中の様子について話したりする機会もあるでしょう。獣医師のように事細かく病気の説明や治療の経過までは話さなくてもいいのです。
例えば「今朝は元気で食事も食べました」など些細な事を話すだけでも飼い主は安心します。
何気ない動物看護師との会話で入院して離ればなれになってしまい不安や心細いと思う飼い主の気持ちも少し和らぎます。
獣医師と飼い主、動物を繋ぐ架け橋のような存在であって欲しい
動物病院で動物の命を助けることが優先される職業ですが、人の病院と同様に人と人の関わりが多い職業の一つだと思います。
飼い主と獣医師や動物看護師、患者(動物)を連れてくるのも人(飼い主)、患者(動物の)治療をするのも人(獣医師)、診療の手助けや入院患者のお世話をするのも人(動物看護師)です。話ができない動物に変わって症状を話す飼い主とのコミュニケーションを取ることがとても大事になってきます。
もちろん使う医療器具や薬の名前、臨床検査など覚える事はたくさんあります。
大切な愛犬・愛猫が病気で苦しむ姿をみて不安一杯の飼い主に寄り添いながら説明したり、飼い主の立場に立って判断できる看護師であって欲しいと思います。
まとめ
いかがでしたか?
動物看護しの役割。
日々慌ただしい業務に追われ就職して間もなくは自分の心にも余裕がないし、目の前の与えられた仕事に没頭する毎日が続くでしょう。
それは誰もが新人の時、入社して間もなくは当たり前なんです。それはけして間違いではありません。
日々、動物看護師に求められる役割はたくさんありますし、獣医師の治療を行えるようサポートをする上で専門的な知識や高度なスキルが求められる時代になってきています。
ただ、与えられた業務を日々黙々とこなすだけでは飼い主の思いに寄りそうことはできないでしょう。
そんな時は、もし!自分の愛犬・愛猫が病気で動物病院に行ったときスタッフにどう接してもらえると嬉しいか?安心できるか?
飼い主の立場で考えて行動することができれば、自分に合った動物看護師の役割を見つけられると思います。
看護師の役割とは?
誰かに決められることではなく・・
自分で自分にしかできない役割を見つけていけるものだといっても過言ではありません!

元動物看護師。20歳の時に、近くの動物病院へ動物看護師として就職。それから20年、動物病院でチーフ看護師をしていました。2015年3月、出産を気に、退職。現在は、子育てをしながら、新人看護師のためになる記事を執筆中。そして現在、10歳のシーズ、13歳のアメショを飼ってます。