動物看護師になるために是非、皆さんに学んで欲しい事はいくつもあります。
今回のポイントは4つ!
これから動物看護師を目指し専門学校や大学(短大)に進む人。動物看護師として動物病院に就職して頑張っている人にも読んでもらい少しでも参考になればと思っています。
まず1つ目のポイントは・・
動物の病気や生体についての専門知識
まずは専門学校や大学で動物の病気についての知識や生体について学びます。
●基礎動物看護学Ⅰ・Ⅱ
●動物の栄養学
●飼育管理学
●動物病理学
●動物の行動学
各教育機関で色々な専門知識を学べます。次に必要な事と言えば実習など実際の現場で身につけていかなければならない内容もたくさんあります。
各検査技術や動物の保定
実際の現場で動物看護師の仕事と言えば、獣医師の診療をサポートするだけではなく、各種検査方法や手術の助手や手術専用医療器具の準備や滅菌。その他には麻酔管理や処方する薬の管理、点滴の管理などといった技術面でも獣医師をサポートし診療がスムーズに進むように業務をこなさなければなりません。
▲血液検査
▲尿検査
▲糞便検査
▲各ウイルス検査
▲手術器具の名前を覚えたり滅菌のやり方
▲レントゲンの現像のやり方
▲点滴の種類や名前
▲薬の名前、効能や副作用について
▲予防接種などの予防学
▲消毒などの衛生に関する知識
▲入院患者のお世話に関する知識
上記の業務は就職する動物病院によって、動物看護師に任されるかは不明です。
動物病院の殆どが動物看護師に求める専門知識のレベルは変わらないと思います。
研ぎ澄まされた観察力
動物病院では状態が悪い動物がたくさん訪れます。その動物と受付で最初に接するのが動物看護師です。
ここで気をつけなければならないのが動物の現状です。
動物の顔色
目が虚ろじゃないか?尾を振っているかなど確認します。
動物の呼吸状態
呼吸が苦しそう・チアノーゼが出ている場合は早急に酸素吸入が必要です。
動物の意識レベル
動物の体が硬直してないか?無気力状態になっていないか?呼びかけに反応するか? 確認
動物の病歴をカルテで確認
今までに大きな病気をしていないか?治療中の病気はないか?心臓病や腎不全など確認
飼い主から症状を聞いてる間に急変することも多々あります。動物の変化に、いち早く気づいてあげることも命を救う手助けになります。
意識もなく心肺停止状態で運ばれて来ることもたくさんあります。観察力と洞察力、素早い判断能力も必要です。
人とのコミュニケーション能力
動物看護師は獣医師よりも飼い主とのコミュニケーションが多い立場です。
苦しむペットを連れて動物病院を訪れる飼い主は並大抵ではないほどの不安を抱えています。その不安に寄り添える存在であって欲しいと思います。飼い主の立場になって飼い主の不安を和らげてあげれるように飼い主とのコミュニケーションは積極的に取った方が後に、飼い主から信頼を得られ自分自身のスキルアップに繋がります。
その動物看護師一人一人の信頼は動物病院自体の信頼にも大きく関わってきます。
時には動物看護師が、獣医師と飼い主との架け橋となる存在であるべきだと思います。
動物看護師は動物病院の顔だと言っても過言ではありません!
まとめ
いかがでしたか?動物看護師になるために勉強して欲しいポイントについて参考になったでしょうか?
専門学校や大学で学ぶ事もたくさんあります。実際に医療現場でその知識が大いに発揮できることも多いでしょう。
しかし実際に医療現場に立つと、どうでしょうか?
実際に多くの教育機関を卒業した新人動物看護師を育ててきました。実習で多くの動物病院で現場の流れを見て実践をこなしてきた新人動物看護師の方が即戦力になっていることが分かっています。その他にも「主体性」や「自主性」を身につけることは大いに動物病院の中でも戦力となります。
動物看護師ができる業務については就職する動物病院によってやり方なども違いますし使う医療器具や薬も違います。現場の雰囲気になれるだけでも相当な精神力や体力を消耗します。動物看護師の過酷な業務をこなすにあたり心の強さや体力も必要となります。
医療面でのサポートだけには止まらず、受付や会計、薬品の在庫管理やフードの管理、経営に関しての勉強も必要な動物病院は多く存在します。
私は専門学校を卒業していませんが、私が実際に体験した思った事は、動物病院に就職して全くの無知状態から過酷な業務をこなす中で、診療を通じて多くの事を学び民間団体の資格を取得するまでになるまでは非常に過酷でした。
もちろん資格がなくても動物病院で動物看護師として働くことは可能です。
しかし今現在、動物認定統一機構の働きにより民間団体の資格が統一され、動物認定看護師の資格を取得するには専門学校や大学でのカリキュラムを終了しなければ受験資格を得られません。
よって各教育機関でしっかり動物看護学を学び資格を取得する方がより就職に有利です。

元動物看護師。20歳の時に、近くの動物病院へ動物看護師として就職。それから20年、動物病院でチーフ看護師をしていました。2015年3月、出産を気に、退職。現在は、子育てをしながら、新人看護師のためになる記事を執筆中。そして現在、10歳のシーズ、13歳のアメショを飼ってます。