
動物が好きな方なら、「獣医師」になることを一度は夢見たことがあるのではないでしょうか?
そこで今回は、獣医師の仕事内容をはじめ、気になる給与実態を徹底解説していきます。
これから獣医師を目指したいとお考えの方必見です!
獣医師とは?

獣医師の仕事内容や必要な資格、そして必要な費用や期間についてみていきましょう。
獣医師の仕事内容
獣医師の仕事内容は、ペットの診療だけではありません。
様々な施設や分野で活躍する獣医師がいます。
小動物臨床獣医師
犬や猫やコンパニオンアニマルと呼ばれる小動物たちの診療を行う獣医師のことです。
最近では、皮膚科、腫瘍科、外科や神経科などに特化した専門病院も増えてきています。
また、専門科以外にも、動物種ごとの専門病院も増加傾向にあります。
産業動物臨床獣医師
農村地区で開業するか、農協などに就職し、近隣の畜産農家に往診する獣医師のことです。
乳牛などの家畜の診察や感染症の予防などの指導を行っています。
製造や流通などに関する薬事監視も産業動物臨床獣医師の重要な仕事のひとつです。
公務員(行政)獣医師
公務員獣医師とは、本省や検疫所、動物検疫所などに勤務し、
公衆衛生や感染症対策などの様々な対策や施策を講じる仕事です。
各都道府県や市町村の試験を受け、地方公務員として獣医師として働く方もいれば、
公営の動物園や動物愛護施設などに勤務する方などその働き方は様々です。
獣医師の資格とは?
獣医師になるためには、農林水産省が認定する国家資格を取得する必要があります。
資格を取得するためには、獣医学過程のある大学で6年間学ぶことが条件となります。
現在、国内の獣医大学の数は17校です。
獣医師になるための費用や期間とは?
獣医師になるために必要な費用の大半は、大学の学費と生活費でしょう。
目安として国立大学の場合は350万円程度、公立大学は450万円程度、
そして私立大学の場合は1200万円程度といわれています。
これらにプラスして、生活費と教材費がかかってきます。
特に私立の大学に通う場合は、かなりのコストがかかってくるため注意が必要です。
そして浪人せずに、ストレートで国家試験に突破することが
費用を最小限に抑えていくことにつながるといえるでしょう。
獣医師の給与の特徴

獣医師の給与に関する3つの特徴についてまとめてみました。
1. 給与や年収の幅が大きい
獣医師に高収入なイメージを持たれている方も少なくないでしょう。
しかし、獣医師は勤務先によって大きく収入に差が出てくる職業なのです。
ハードな仕事内容に対して、あまりよい待遇とはいえないケースも多くみられるため、
高収入を目指している方の場合は少し不満に感じてしまうかもしれません。
2. 新人時代の給与は決して高くない
新人の獣医師の方が動物病院などに就職して勤務する場合の年収は350〜450万円程度といわれています。
一般的な会社員と同じくらいのため決して高い水準とはいえないでしょう。
経験が物を言う世界のため、新人時代にどれだけ経験と技術を身につけたかによって
その後の年収に大きく影響が出てくるでしょう。
3. 給与が良い場合でもかなりのハードワーク
経験や技術が身につけばつくほど仕事の幅は広がって年収にも反映されてきますが、
その分ハードワークになっていくこともあります。
一般的な動物病院の場合は、平均勤務時間が12時間ほど、
休みは週に1〜1.5日程度とかなりの拘束時間であることがわかります。
そのため、時給換算すると割の良い仕事ではないケースも多いのです。
獣医師の平均給与は?

こちらの章では、気になる獣医師の給与について詳しくみていきましょう。
獣医師の平均給与
厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査による獣医師の平均年収は以下の通りです。
平均年収 572万円(男性:625万円 / 女性:472万円)
平均年齢 40.5歳
平均勤続年数 9.2年
しかし、求人サービス各社の統計を見てみると平均年収が400万円程度となっている場合もあり、
大幅な差があることがわかります。
そのため、勤務先のエリアや勤務形態、その方のスキルによって年収に大きく差が出るようです。
年収を上げていくための2つのポイント

獣医師を目指す方達が年収を上げていくための2つのポイントについてご紹介していきます。
1. 給与形態のよい動物病院で勤務する
駆け出しの若い世代の方や実績を積み上げていきたい方、
そしてリスクを負いたくないと考える方におすすめなのが
「給与体系のよい動物病院に勤務する」という方法です。
特に、大規模の動物病院の場合は経験やスキル次第では
年収1000万円以上を狙うこともできるはずです。
将来の開業資金を貯めたい方にもおすすめの方法といえます。
正社員、アルバイト、派遣、また女性転職、新卒などそれぞれ特化した求人サイトがありますので、
ご自身の働き方にあったものを選ぶと良いでしょう。
2. 独立をする
年収を上げるためには最も有効的な手段がこの「独立」です。開業することで、
年収1000万円以上を得るのも夢ではありません。
なかには年商数千万円以上というやり手の獣医師の方もいらっしゃいます。
しかし、独立するためには開業資金はもちろんのこと、技術力や経営能力が求められます。
そのどれかが欠けてしまうことで、固定のお客様がつかなくなり、
赤字経営に追い込まれてしまうことも考えられます。
そのため、きちんとした事前準備をしてから開業するようにしましょう。
獣医師は論理的思考が肝心

獣医師の仕事内容や気になる給与実態について解説してきました。
仕事内容や勤務時間などを考えるとかなりのハードワークな獣医師の仕事ですが、
その分やりがいを感じることができることでしょう。
獣医師になるためには、論理的思考ができる方、
何事にも一生懸命取り組む真面目な方、そしてコミュニケーション能力のある方が向いています。
特に、獣医師は飼い主さんとのコミュニケーションがとても求められる仕事です。
そのため人と関わることが好きな方にとても向いているといえるでしょう。
動物が好きな方やこれから獣医師を目指す方たちにとってお役に立てれば幸いです。

「ペットワークス.jp」編集部です。ペット業界のお仕事情報を日々発信します。求職者、転職者、専門学生の皆さんのお役に立つ媒体にしていきたいと考えています。