訓練士・トレーナー

ドッグトレーナー(犬の訓練士)の独立・開業

投稿日:2018年8月23日 更新日:

ペット関連の仕事は専門学校を卒業し、数年の見習い期間を経たのちに独立開業される方も多い職業です。

これまでは独立開業といえばトリマーでしたが、近年しつけの注目度があがる中でドッグトレーナー(訓練士)の独立開業も増えています。

将来独立開業を目指す時のために日ごろから心がけておきたいポイントをご説明させていただきます。

■資格、経験、実績が必須となるドッグトレーナー(訓練士)の独立開業

ドッグトレーナー(訓練士)の独立開業には大きく2つの方法があります。。1つは家庭のペットを対象とした「しつけ」を専門とするスタイルです。

この場合、仕事は訪問型が主流になり自身で設備や事務所を構える費用を省くことが出来るので比較的スムーズに独立開業を実現できます。

例えば自宅を拠点にして、訪問型で仕事を受けるスタイルであれば、開業には特別な費用が必要ありません。

もう1つの方法は警察犬や災害救助犬の育成を民間団体として引き受ける方法です。この場合、仕事は自治体や警察署からの要請に応じて都度発生します。

自身で育てた犬と共に現地へ直行し業務を果たします。日ごろは訓練や新たな犬の育成に取り組みます。この場合、自身で犬を所有したり、飼育することが必須になる上に、訓練に必要な施設の確保、移動手段となる車の保有などの経費が生じるのである程度の採算見込みや人脈があることを前提とした独立開業が一般的です。

もっとも多い方法は、数年間の訓練所での住みこみ期間を経て、十分な経験と知識を習得したうえで同じ一門として独立開業を果たす方法です。この場合、独立開業後も出身犬舎との交流や仕事の協力体制が続き、安定した運営が見込めます。

ドッグトレーナー(訓練士)の仕事には常に依頼者から成果を求められる厳しさが伴います。

ただしつけや訓練はその場で即座に成果が出るものではなく、犬との関係性作りから始め、問題行動を解消するまでに時間がかかることもあります。

そのため依頼者の多くは将来の改善、問題解決を期待して仕事を依頼します。

その期待に応えることが出来るためにもドッグトレーナー(訓練士)として独立開業を果たす際は十分な知識と経験を身に着けておく必要があります。

■長期継続するためのネットワーク作りも大切

ドッグトレーナー(訓練士)として独立開業を果たすうえで最も大きな課題は「集客」です。

特に派遣型、訪問型のスタイルで仕事に取り組みたい場合はこの点をあらかじめ計画立てておく必要があります。

飼い主が犬のしつけに熱心なタイミングは

・子犬を飼い始める直前

・子犬を家族に迎えて数か月たってから

・問題行動が目立ち始めてから

・里親として犬を引き取った直後

です。つまり共に生活を始めた直後は高額な費用を支払ってでも、専門家の指導を受けようとという熱意があります。

しかしこのタイミングを逃してしまうと、問題行動には諦めの感情が沸き始め、しつけもおざなりになるものです。

独立開業後の仕事はこのタイミングで悩みを抱えている飼い主へしつけ教室の案内を伝え、参加を促す必要があります。

しかしなかなかピンポイントでこのタイミングの飼い主に遭遇出来る機会は少なく、多くのドッグトレーナー(訓練士)が集客に苦労をしています。

このような場合は「地域密着」を必須条件として行動をしましょう。

例えば

・近隣の小売店の掲示物を張り出す

・地域情報誌に広告を出す

・SNSを活用する

・利用者の紹介制度を実施する

・ドッグカフェやペットホテルなどと提携をする

しつけ教室や出張型の訓練を依頼する場合、多くの飼い主はまずは自宅近隣で情報を集めようとします。そのため、地域密着で活動を行うことで定期的に集客が出来、安定した運営につながります。

また自身も遠方でしつけ教室を開催する場合、交通費がかさみ収益が減ってしまう事もあります。しかし自宅近隣であれば余分な経費をかけずに仕事に出向くことが出来るというメリットがあります。

■幅広い分野での知識、経験が助けになる

日本ではまだまだしつけの必要性への理解度が低く、しつけは家族が行えば十分だと考えられています。あえて専門家に費用を払い、しつけを行うという概念があまりないのが現状です。

そのためドッグトレーナー(訓練士)として独立開業をしても、しつけだけでは十分な採算は見込めません。

そのような現状を踏まえた上で独立開業を果たす場合は、自分の経験、知識、技術を生かし犬に関する幅広いサービスの提供を検討してみましょう。

例えば

・ペットシッター

・トリマー

・ペットの一時預かり

・ペットの送迎

などの仕事を合わせて引き受けるという方法です。飼い主にとってもしつけ教室で面識のあるドッグトレーナー(訓練士)が留守中のペットの世話もまとめて引き受けてくれるならと安心感があると好評です。

ドッグトレーナー(訓練士)だからとしつけにばかりこだわらずに、自分に出来ること、必要とされていることを広い視野で考えて活動を続けてゆきましょう。

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