動物飼育係とは主に動物園や水族館で展示されている動物の飼育、管理などを行う職業を指します。
また、入園者に動物の特徴や生態を解説するのも飼育係の仕事です。
今回は、動物飼育係について説明します。
仕事内容
入園者に気持ちよく過ごしてもらうために、園内の清掃や
動物たちの健康のために展示場所や飼育場の清掃を行います。
動物が好む餌の下準備や餌やりも行います。
ただ餌をあげれば良いわけではなく、食べっぷりはいつもと変わらないか、
餌を残していないかなどをチェックします。
食欲や毛並み、表情などに異常があれば獣医師に診てもらわなければなりません。
動物が病気やけがを負った時の看病や入園者への接客も飼育係が行います。
幅広く、色々な業務を行う必要があります。
担当する動物によっては、お客さんの前でショーを披露したり、解説を行ったりします。
イルカショーやシャチのショーなどが有名ではないでしょうか?
イルカの飼育は非常に人気が高く、限られた飼育係しかなれないと言われています。
動物と心を合わせる必要があり、華やかですがとても大変な仕事です。
また、動物の研究を行うのも重要な仕事です。
毎日触れ合う動物を研究し、記録を保存する。
飼育係が刻んだ記録などは、貴重なデータになるんです。
動物飼育係になるには?
動物飼育係に必須な資格や、受けなければならない国家試験はありません。
しかし、動物園や水族館での就職を希望する場合は、「公務員採用試験」を受けなければなりません。
この「公務員採用試験」に合格するためには、やはり学校で学ぶのが一番の近道でしょう。
動物飼育係を希望している人は、高校を卒業後、大学や専門学校などで
動物に関する必要な科目を学ぶというパターンが一番多く、確実になれる方法です。
大学では農学部や理学部などで動物飼育係になるための講義が用意されており、動物の知識や資格の勉強などを行います。
大学では学ぶ時間がたくさん用意されているため、より深い勉強が出来るでしょう。
また、一般教養も一緒に学べる事が出来るので、動物以外の知識も深まるでしょう。
専門学校で学ぶ場合は、大学よりも就職対策を中心とした授業が多く、
2年間という短い時間で動物飼育係になる事が可能です。
一般教養の勉強はほぼ無く、毎日動物に関する講義や資格の勉強が多いでしょう。
一度社会人などを経て動物飼育係になりたい場合は、
専門学校で効率的に学ぶ人が多いでしょう。
動物飼育係の給料
地域や職場によって大きな差があります。
しかし、一般的なサラリーマンよりも給料は低く、決して高いとは言えないのが現状です。
給料よりも、大好きな動物に毎日触れ合えることの喜びを感じられる人に向いている職業でしょう。
初任給で16万円~18万円ほどの場合が多いようです。
公営の動物園や水族館で勤務する飼育係であれば、
公務員になるため、安定した収入を得られるでしょう。
民間企業が運営している場合は、サラリーマンになるため、
規模などによって給与に差が出てしまいます。
動物飼育係のやりがいについて
動物園や水族館などで、お客様が笑顔になってくれた時は、
非常にやりがいを感じますよね。
自分の解説で子供たちが楽しんでくれたり、知らない知識を身に着けてくれた時は
飼育係をしていて良かったと思えるのでは?
また、自分が担当している動物の成長を見守れたり、
出産などで新しい命が産まれる場面を一番近くで見る事が出来ます。
命が産まれて、その命が成長していく過程を飼育係は見れるわけですから、
動物が好きな人にはピッタリの職業です。
動物は、すぐに飼育係には懐きません。
毎日、念入りに丁寧に愛情を持ってお世話していると、
いつか必ず心を通わせることが出来ます。
動物と心を通じる事が出来た…。その瞬間が、きつい仕事の疲れも吹き消してくれるほどの
大きなやりがいになっています。
苦労すること、大変なこと
動物は人間のように言葉を話せません。
なので、体調が悪い時やストレスを感じている時でも、人間には分かりません。
そんな動物と触れ合う仕事なので、非常に責任が重く大変な仕事です。
また、動物飼育係は非常にハードワークです。
お客様の前では笑顔で解説やショーなどを行わなければなりませんが、
その裏では排泄物などの掃除、接客、餌やりなど…。
けして綺麗とは言えない仕事をしなければならないのです。
大型の動物であれば、排泄物の量も、餌の下準備の量も莫大に増えます。
また、命を扱う仕事なので、「死」にも直面します。
自分が愛情持って飼育していた生物が死んでしまったときは、非常に悲しいです。
動物が好きで飼育係に就職できたのにも関わらず、その悲しさに耐えられず辞めてしまう人も。
いかがでしたか?
動物飼育係は、とても大変なお仕事なんですね。
また、動物園や水族館での勤務は、非常に人気が高く、とても倍率が高い職業なんです!
なりたくてもなれない…そんな人が多いんですね。
なので、動物園などで働いている人たちはみんな、プロの意識を持って
動物に愛情を持ち仕事しています。
水族館や動物園などに遊びに行った時は、動物だけでなく、
飼育係さんも気にしてみるのもいいかもしれませんね。

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